阪神・淡路大震災において、倒れてきた家具類の下敷きになって被害にあわれた方は少なくありません。
寝ている時に地震が起き、家具が倒れてきたら避けようがありません。
タンスなどが倒れて、ストーブをひっくり返しておこる火災も大変危険です。
もしもの災害に備えて、家具の固定など身近なところからできる住まいの安全対策を知る必要があります。
[家具を固定]
家具などの転倒でけがをしたり、また転倒した家具で逃げ道をふさがれてしまう場合があります。それを防ぐには、造り付けの棚やタンスにするのが一番ですが、金具などを使ってしっかりと固定するのも良いでしょう。
家具の固定は家にも家具にもキズがつきます。模様がえも簡単にはいきません。しかし地震の時に倒れたり、けがの原因になることを考えると、少々のキズは覚悟でしっかりと固定しましょう。
壁や柱に図のようなL字型の金具や、ヒートン付きの金具等で動かないように固定しましょう。 |
扉が突然開いて中身がとびだしたりしないように、たんすの扉は掛け金などで固定します。 |
[ガラス類が飛び散らないように]
飛び散ったガラスの破片を踏んで、けがをしたら大変です。
飛散防止用フィルムを貼ると、割れても飛び散らず、けがをする危険性も少なくなります。
フィルムはポリエステル100%で裏面に接着剤がついている物を選びましょう。
90cm幅で1mあたり千円程度から市販されています。
[台所ガス台を固定]
ガス台がすべり落ちて出火するおそれがあります。
今のガス台には、衝撃ロックなどの安全装置がついていますが、ストッパーなどをつけて転落を防止するようにしましょう。
[灯油タンクを固定]
灯油タンクの転倒で、火災が大きくなる事があります。
タンクの脚部の固定は消防法などで決められていますが、全ての設置場所で実施されているわけではなく、コンクリートブロックの上に、ただ置いてあるだけという例は少なくありません。コンクリートブロックなどの足場に、タンクの脚部をしっかりと固定しましょう。
[照明器具の揺れや落下を防ぐ]
照明器具などは、地震の揺れで止め具がはずれて落下したり、揺れで天井にぶつかって割れるおそれがあります。
三本程度のくさりなどで吊って揺れや落下を防ぎます。
また、フックに掛けただけのくさりでは、地震の振動で外れる危険性があるので、フック部分の固定にテープを巻くなどの工夫も必要です。
シーリングライトやダウンライトといった天井備え付けの証明器具は揺れる心配はありませんが、この照明器具は住まいが出来上がってから取り付けるのは難しいので、新築・増改築の設計の段階で検討することが望まれます。
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これらの事が対策の全てではありませんが、少しでもこういった対策を知って行動すれば、たとえ大きな地震が起こっても家族の命を守ることができます。
地震対策には手間を惜しまず、積極的に取り組みましょう。