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カフェ『LaLa』 様
街の中でも山の中
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そんな『LaLa』は、どこを見ても木材ばかりです。外壁・デッキ・ドア・窓枠・壁・天井・カウンター・テーブル・いす・棚・・・・。(有)北海道建築工房の過去の建築を見て、ある程度想定していた施主にとっても驚きの、木材に囲まれた住宅です。
カラマツ人工林材
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ほのかに赤いカラマツの色と、整然と並んだリブ構造が、少し暗めに設定した店内の明かりと調和して、静かではあるが、凛とした、落ち着いた雰囲気をかもし出しています。
外壁にもカラマツを使用しました。直射日光や風雨にも耐えられるように、芯を避けて製材した材を、十分に乾燥させて使用しました。張り方も、木材の反りに強い大和張りです。Cafeのイメージに合った、柔らかな感じの壁に仕上がりました。
しばしば、カラマツでは“節(ふし)”が問題になります。強度にはあまり問題になりませんが、見た目が“うるさい”と感じる人もいるようです。特に人工林材では多いようです。
『LaLa』で使われている木材にもたくさんの節があります。しかし、施主は気にならないご様子。「節は気になりませんか?」と聞いてみると「言われてみれば、たくさんあるね」と答えられました。来客される方も、木がふんだんに使用されていることに「ウワァ」と感嘆の声を上げることはあっても、節のことを気にする人はいないようです。『LaLa』では、節も模様のひとつとして、山の中にいるようなイメージを創っている気がしました。
ゆったりとした時をくつろぎの空間で
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この家のもうひとつの特徴は、施主が積極的に施工にかかわっていること。塗装から電灯の設営、テーブルや棚の造作、床板の貼り付けなど、建物以外のかなりの部分に施主自らの施工が見られます。木材を使用した住宅で重要なことは、住宅のメンテナンスをすること。そのためには施主が自ら施工することも大切です。建物の大半が木材で出来ていることも、素人工事を楽にしている要因にもなって います。
ただ今回は、残念ながら、施主が利用したDIYショップにほとんど道産材が 置いてなかったこともあり、特に道産材にこだわって使ったわけではなかったとのこ とですが、今後は道産材も積極的に活用していただきたいと思います。
Dining Cafe LaLa
住所 札幌市清田区平岡公園東1丁目12番27号 電話・FAX 011-882-8875 ホームページ http://www15.plala.or.jp/LaLa/
参考資料
建築設計事務所
[(有)北海道建築工房](別画面で開きます)
使用した木材
[協同組合オホーツクウッドピアの構造用集成材]
[丸玉産業(株)の構造用合板]
[協同組合オホーツクウッドピアの外壁材]
カラマツはどんな木?
[カラマツ]
「間伐(かんばつ)」とは?
[木に関する知識情報−手入れ]
おまけの情報
施主は、北海道の環境にあこがれて東京から移住してきた方です。施主の北海道に移住した経緯はこちらから。
[NPO法人私設北海道開拓使の会](別画面で開きます)
施主の友人がニセコでガラス工房「グラス・ニセコ」を開いています。ニセコの大自然の中で一個一個手作りで製作している彼の作品は、 雪の結晶をイメージしたきらきら輝くフォルムに、「使い易く」「壊れにくい」とい う実用性も加味したデザインになってます。作品を「LaLa」で見ることができます。
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