木質内装材のデザイン−床材

木の感触、手や足に触れたときの肌ざわりやほど良い弾力性が、やさしさや暖かみを室内空間に演出します。実際に生活が営まれる場所ですから、居住性や耐久性、維持管理の容易性などを十分に考慮して選択しましょう。木質内装材の適度の保湿調整がカビやダニなどの衛生上の問題を軽減し、自然回帰、本物志向の今の消費者にも適しています。ライフスタイルの洋風化は、畳の部屋より洋室を増加させ、様々な床材の使用が可能になっています。木質内装材は、耐水・耐久性の向上に伴い、水回り部分も含めて幅広く活用できます。床材のパターンは、うるさくならない様に注意すると共に、色の濃淡にも気をつけます。床面は隣接する部屋の床仕上げとの関係など、家全体の床面のデザインのバランスを考えます。同一平面で素材が変化する場合の見切りのデザイン、床面に段差がある場合の床の立ち上がりのデザインも大切です。床と壁を見切る幅木は、汚れから壁面を守る働きがありますが、幅木の素材や色の選択は、インテリアの構成の上で重要です。
※木の軸組をしないで、直接コンクリートに張れる直張用フローリングがありますが、共同住宅の場合には、吸音・防音の処理に注意が必要です。
※床暖房対応型のフローリングもありますから、暖房方式により床材を選択しましょう。



土間床に木組みをして、無垢のナラフローリングを張っている。使用するほどに味わいのある色になっていく。(木造、戸建住宅)


コンクリートスラブに直張りフローリング(コンクリート造、共同住宅)


配管の引き廻しで、床を15cm木軸であげているマンション改築の例。(コンクリート造、共同住宅)


点支持材の上にコンパネを敷き、フローリングを張っている。歩行の感覚に優れている。(コンクリート造、共同住宅)


コンクリート柱と床・巾木の取り合い。(コンクリート造、戸建住宅)

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