地材地消

地材地消についてご紹介しております。
地材地消とは、「地域で生産された木材を、地域で消費する」という発想です。
道産木材は住宅をはじめ、家具、食器、燃料など暮らしに役立つものがたくさんあります。
About

地材地消とは?

地材地消とは、「地域で生産された木材を地域で消費する」という発想です。
北海道の森林面積は総面積の約7割と、他県では類がないほど木に恵まれています。
これまでは輸入材が多く使用されていましたが、今、地球温暖化の問題などがクローズアップされる中、道産木材のよさが見直されてきています。
住宅をはじめ、家具、食器、燃料など、暮らしに役立つものがたくさんあります。

Good things for Chizai-Chisho

地材地消でこんなイイこと

01 森林が元気に

地材地消が進むと、森林の手入れが促進され森林が元気になることで、北海道の自然環境も豊かにします。

02 道産木材で体も健康に

長い輸送時間を考慮して沢山の防腐剤が使われていたものが、北海道産の木材を使うことで短時間で輸送ができるため、防腐剤を使わず安心して家づくりに使うことができます。

03 自然環境を良くします

木材を遠いところから運ぶ際に大量に発生していたCO2を削減することができ、地球温暖化防止に役立ちます。

04 林業本来の資源循環へ

「木を伐る、使う、植える、育てる」というサイクルが、私たちの暮らしに木材を供給し、健全な森を育てます。

05 地域経済の活性化

地材地消が進むことで、北海道に蓄積している木材資源をたくさん家づくりに活用することができ、住宅産業と共に木に関する様々な業界が活気付きます。

My home

木の家に暮らす

工務店探しから始まった「カラマツの家」

「北海道に家を建てるんだから、北海道の木を使おうと決めていました。だから北海道に多いカラマツを使った家を造ろうと、思い立ったんです」。しかし、北海道ではカラマツ材を建築に使うという実績が少なく、施工業者探しにひと苦労。インターネットの検索で、ようやくカラマツ材で家を建ててくれる工務店を見つけ、約半年の時間をかけて広々とした4LDKの家が完成しました。
梁や柱、天井など、主要部分で使われている木材は、全てムクのカラマツ材です。「ドアなど一部建具には、カラマツの集成材を使用しました。とにかく全てカラマツです(笑)」。壁には珪藻土壁材を使用。「木と土が湿度を自動的に調整してくれますから、室内は常に快適です。まさに呼吸する家ですね」。
また、住み始めて驚いたこともあったそう。「構造上は全く問題ないのですが、最初の頃は馴染むまで、木材が割れるピシッという音がしていました。今はもう一切ないですが。また最初は真っ白だった木の色が、だんだん赤みを帯びて、部屋の雰囲気にも温かみが出てきました。そんな変化を楽しみながら付き合っていけるのも、木の家ならではですね」。

ドイツ人の人生観や、環境意識の高さに感化を受けて

堀口さんご夫婦は本州からの移住者。サラリーマン時代は転勤族で、本州を中心に16回の転居を経験、訓論さんのリタイア後に人生を過ごす場所を美瑛町と決めました。
この決断には、堀口さんがドイツに7年間駐在した経験の影響が大きかったようです。「日本人には仕事が全て。でもドイツ人は仕事も大事だけど、自分の人生がもっと大事という生き方です。私も退職後は、会社や仕事から離れ、自然の中で自分の人生をエンジョイしたいと思うようになりました」。
さらに印象に残っているのがドイツ人の環境に対する意識の高さです。「例えば私有地でも、直径17cm以上の木は、伐採や枝払いに許可が必要。木を守るという社会的なコンセンサスが、しっかり形成されているのです」。
堀口さんは、北海道で家を建てるなら、絶対にカラマツの家、会う人ごとに勧めています。「住む人が快適なのはもちろんですが、地材地消の好循環が生まれれば、地域の森林の保護にもつながる。そうなれば、地域経済も活性化しますよ。日本もそろそろ、そういった環境意識を持った消費活動を行うタイミングだと思います」。

木のかおりがする、理想のマイホーム

2007年十月に完成した待望の新居は、床にヒノキ、梁には日高の赤エゾマツ腰板には道産のカラマツなど、目に見えて木を使っていることがわかるように造られています。「柱や玄関のあがり口には、小民家のヤチダモ材を使ったり。木のかおりがする、理想のマイホームができました。もう、毎日仕事から帰宅するのが楽しみで」とご主人。
 初めての家造りにあたってご夫婦がこだわったのは、北海道の木を使うことでした。「せっかく建てるのなら、生まれ育った北海道の木を使いたい。さらにそれを証明できるものが、あればいいなと。そんな時『北の木の家認定制度』のことを知って、これだと思いました」。さまざまな施工業者にあたった結果、木造の家にこだわる工務店にも出会うことができました。「認定に必要な木材の証明の収集などは、工務店さんにもお任せして。値段も普通より少しだけ高めでしたが、いろいろと細かい要望にも対応してもらったのが良かったですね」。玄関には「北の木の家」の認定証が、しっかり飾られています。
 リビングにはペレットと薪兼用のストーブ、屋根には太陽光発電のパネルがあって、環境にもしっかりと配慮されている山口さんの家。「木の床は、かんなをかければまた真っ白に。長くこの木の家と付き合っていきたいと思ってます。」

住んでみてよさが分かる自然素材の家

「家を建てるとき木の家を考えたのは、愛犬のアレルギーがきっかけした」と奥様の亜沙子さん。獣医さんに「もしかしたら建材に使われている化学物質が原因かもしれない」と指摘されたことから「できるだけ自然なもので、近くのもので」という視点で、自然素材の家造りをしてくれる建築・施工会社を探し、(有)ビオプラス西條デザインと巡り合いました。
 外壁は北海道産カラマツを木酢液に漬け込んだ板張り仕上げ。構造材料、下地材、建具、造作材はすべて北海道産の木材で、クリ、エゾマツ、トドマツを使用。さらに壁には珪藻土、天井には「和紙」を使うという徹底振り。「『北の木の家』のことを知ったのはローンを組んだ銀行から。ローン金利の優遇もあるということでしたし、建築会社さんと一緒にチャレンジしてみたら、認定を受けることができました」。

コンパクトな1DK+ロフト仕様の室内は、木と障子とステンレスですっきりとまとめられ、照度も低く抑えられて、とても落ち着いた雰囲気。「家に帰ってくると心底にほっとします」という拓也さんの言葉もうなずけます。一年を通じて通気がよく、適度な湿気があるのでとても住み心地がいい、というのは亜沙子さんの弁。
 玄関ホールに脚洗い場があったり、階段には自然素材を編みこんだ滑り止めがついていたりと、ワンちゃんにも至れり尽くせり。二人と一匹の「北の木の家」には、自然の温もりにあふれたやさしい時間が流れているようです。

「北の木の家認定制度」について 
Goods

地材地消製品

渡島管内 知内町 - 道南スギの内装材

道南のスギを使った床・腰板・障子窓。見た目に温かみがあり、住む人に癒しを感じさせる意匠性の高い内装材。地元の製材業者が製作しています。

網走管内 置戸町 - クラフト製品

置戸町では現在22名の作り手が、地域のエゾマツやカバなどを素材に製作。自然の樹木が創りだす木肌や木目を生かした器は、普段使いできるのが特徴。

網走管内 津別町 - おもちゃ

「愛林の町」津別町では地域の木を生かした木工品作りが盛んです。
おもちゃは、手触りを大切に子どもへの安全性も重視した柔らかいデザイン。

十勝管内 帯広市 - カーポート

十勝産カラマツを強度のある集成材に加工して組み立てたカーポート。
このほか木製フェンスや物置など地元の木を使った建材が製作されています。

網走管内 遠軽町 - ピアノ響板
北見木材(株)

ピアノは響板(共鳴板)と呼ばれる板に弦の振動を伝えて音を響かせます。ピアノの心臓部と呼ばれるこの響板用の材として、北海道のアカエゾマツが使われています。北見木材㈱の中核製品は「響板」や「鍵盤板」などを含む、高品質のピアノ木製部材。同社は技術を蓄積して付加価値を向上させ「素材供給会社」から「ピアノ木製部材メーカー」へと転換を図ってきました。現在では響板などの国内シェアは約70%、世界では約16%のシェアを占めるまでになっています。写真は製作の様子。

上川管内 和寒町 - アーチトップギター
ODASHIMA GUITARS

ボディが美しいアーチを描く手づくりのアーチトップギター。堅さがありつつ、適度にしなりもあるという楽器材の特性を備えた道産エゾマツやイタヤカエデが使われています。
 まな板状の部材から慎重に削り出していくアーチトップギターの製作期間は約2カ月。製作者自ら注文主に届けるという完成品はプロアマを問わず好評です。北海道の木に付加価値をつけて販売することで、乱伐の防止や、森林整備につなげたいという思いで製作を続けています。

十勝管内 帯広市 - ウクレレ
WALNUTGROVE

その温かみのある音色や気軽に弾けることから近年人気のウクレレ。そもそもウクレレの音色が好きだったことから家具製作の傍ら、道産木材のウクレレづくりに挑戦しているのが帯広市WALNUTGROVE。独学で製造工程を学び、どうせつくるなら素材は道内材でと、特に杢の美しいエゾヤマザクラやイタヤカエデを使ったウクレが誕生しました。マホガニーやハワイアンコアが主流を占める中、その音質にも高い評価を得ています。写真はエゾヤマザクラ製。

空知管内 美唄市 - ライア
英円楽器

ライアはスチール弦を張った弦楽器で、優しい響きが特徴。シュタイナー教育や音楽療法の分野でも使用されています。英円楽器では地元の素材で料理をつくるように自然に地元の木での楽器づくりがはじまりました。使用木材は道産のイタヤカエデ、アカエゾマツなど。家具などには使われない木の根に近い部位も多く活用しています。種類は現在7弦、8弦、12弦、35弦。演奏会の開催や演奏法を教える講習会も札幌等で行っています。写真は8弦の“URARA”と35弦の“SAKURA”。

かつては豊富な森林資源を背景に主に太い木を切って建築資材として使っていましたが、その木の先端や根元部分、あるいは森林整備で発生した細い間伐材は、そのまま放置したり捨てられたりしていました。しかし近年、環境問題への関心の高まりや、道産木材の需要拡大を目指す業界や行政の取組によって、さまざまな分野での森林バイオマスの利用が進んできています。

紙製品

コピー用紙や名刺台紙、印刷用紙や封筒などの紙製品。これらのなかにも道産間伐材を使用している各種製品があります。

家畜敷料

家畜の排泄物の適切な管理のためには、豊富な敷料が不可欠。北海道では稲ワラ、モミガラなどに加え、おが粉が使われてきました。

木質断熱材

森林バイオマスの新たな利用方法として注目されています。2009年より苫小牧市で製造工場が稼動しています。

木質ペレット

灰がほとんど出ないのもペレットの大きな特徴。現在道内では滝上町、足寄町、厚沢部町、むかわ町など14箇所で生産されています。

私たちがどうしても
伝えたい木があります。