<建築関係者の取組 1> 地場産木材の普及 - 美幌町
独自の住宅展示場でふるさとの木のよさをアピール
「美幌.木夢クラブ(ビホロドッドコムクラブ)」
FSC森林認証を取得するなど、安心で品質の高い森林づくりに力を入れている美幌町。地元工務店や木工品店が連携して町内産カラマツ住宅を研究・開発する「美幌.木夢クラブ(ビホロドッドコムクラブ)」が設立されたのは2007年。「全国的に着工件数が減っている中、ふるさとのカラマツが持つ環境性やストーリー性を差別化の切り札にしようと考えたんです」と代表の高橋広明さん。15社の加盟企業は全社FSC認証材を加工・流通するためのCoC認証を取得しています。
ふるさとのカラマツで造った住宅のよさをピーアールする場として、2009年10月、町内に住宅展示場『BIHORO.COM ECO LAND(ビホロドットコムエコランド)』をオープン。個性あふれる5棟の家が立ち並ぶ会場にはオープン3日間で、町内外から400組もの来場者が訪れました。地域の森づくりを家づくりに結びつける取組に熱い注目が集まっています。
▲刈り出されるカラマツ
▲「BIHORO.COM LAND」
▲モデルハウスの内部
<建築関係者の取組 2> 地場産木材の普及 - 帯広市
建築関係者の提唱により、さまざまな業種が連携
「とかちの木で家をつくる会」
「地元の木を使った顔の見える家づくりを通して地域の山林を守り、また地域の環境の保全にも役立ちたい、それが会設立の思いです」と設立当初から関わる設計士の小野寺一彦さん。地場産カラマツを使った住宅の普及啓発を目的に管内の森林組合、製材業者、建築家、工務店などが集まり、2004年、『とかちの木で家をつくる会』が立ち上がりました。現在、植樹や会員企業の勉強会、一般の方を対象とした見学会などさまざまな啓発活動を行っています。
ユーザーへのカラマツ住宅の啓発はもちろん、まだまだ工務店に根強いカラマツに対するマイナスイメージをいかに払拭するかが、会員企業も含めての課題だといいます。また、普及のためには、製材業がきめ細かな注文に応じられる体制をつくっていくことも必要です。
「道のりは平坦ではありませんが、今後も地道に活動を続けていきます」と小野寺さんは力強く語ってくれました。
▲製材所に運ばれた丸太
▲会員が集まって勉強会
▲一般の方をカラマツ林や
製材所に案内する見学会
▲会員企業が建てたカラマツ
の礼拝堂の内部